さくらのTech Dayで喋ったこと、さくらのクラウドの開発の取り組みについて
この記事は「さくらインターネット Advent Calendar 2024」の1日目の記事です
明日からも記事がドシドシあがるのでお楽しみにしてください。
さくらのTech Day開催しました
さくらインターネットではお昼時に「さくらのテックランチ」というオンラインイベントを数ヶ月に一度程度のペースで開催してきました。こちらはさくらのエンジニアが技術について好きに話すというテーマのもと、クラウドの基盤やGPU、開発組織などをテーマにやっています。さくらのTech Dayはさくらのテックランチの拡大版ということで、11/12の午後3時からオンライン開催しました。
当日は多くの方にみていただき、ありがとうございます。アーカイブも公開されていますので、気になる方はぜひご覧ください
さくらのTech Dayで喋ってきた
ガバメントクラウドに向けた開発で江草さんと一緒に話をさせて頂きました。江草さん発表の機密コンピューティングの話も非常に興味深かったのでぜひアーカイブをご覧になっていただけると嬉しいです!
スライドはYAPC::Hakodateの際のスライドを若干アップデートしたものになります。
ガバメントクラウドに向けた開発の取り組み
2024年11月現在、開発チームは4つのストリームアラインドチーム、SRE室、技術開発グループのあわせて6チームに分かれて開発をしています。

APIやデータベースサービス、IaaSの基盤などそれぞれのチームが担当をもち、並列での開発ができるよう進めています。
加えて、エンジニアリングマネージャの体制も強化しております。EMとして入社して頂いた澁谷さん、後藤さんがそれぞれブログ記事を書いてくださっています。
開発者の人数が増えていく中、1on1や各チームのミーティングに参加するなどし、課題を抽出、言語化し、開発組織の目指す姿を議論しています。
ガバメントクラウドに向けた開発の進捗についてはデジタル庁のホームページでも公開されています。
実際の開発にあたり当初の予定から順序を変更しているものがありつつ、開発全体に影響のある遅れはないと状況となります。
もう一つ、今回追加しているスライドが開発の主なトピックです。

この中でも取り上げているαチームによるリリースが11/28にもありました。
この開発においては、さくらのクラウドが開始されて以降開発が続けられてきた既存のAPIを丁寧に確認し、機能の追加を行なったということで大変な偉業であったかと思っています。
こうした基盤となるシステムでは、ニュースリリースはないものの、長く使われてきたIaaSのコアとなるシステムの改善を行っています。Go言語へのリプレイスや設計の見直しを通して信頼性、スケーラビリティの課題をひとつひとつ前に進めております。
既存システムの保守、ガバメントクラウドの技術要件に沿った機能追加でも技術的なチャレンジは多くあり、エンジニアが解くべき良い課題が多々あると考えています。
クラウドをつくるエンジニアを募集しています
開発はスケジュールに沿って行われていますが、今後も行なっていかなければならない機能追加は多くあります。一度開発し、リリースした機能、サービスもお客様のやりたいことを出来るに変えれるようにするため、開発を継続する必要があります。チームに入り、クラウドを作るエンジニアを、仲間になっていただけるエンジニアを募集しています
さくらのクラウドを開発するソフトウェア開発エンジニアのポジションはいくつかあり、APIやIaaSの基盤を扱うエンジニアの他、特定の技術領域に特化したポジションもオープンしています。
ソフトウェア開発エンジニア(監視プラットフォーム)
さくらのクラウドのモニタリングサービス(メトリクス、ログ、アラート、ダッシュボード)を開発し、社内の監視システムの移行やパブリックサービスとしての運用、改善を担当します
リレーショナルデータベースサービス開発エンジニア(バックエンド)
さくらのクラウドにおけるリレーショナルデータベースサービス(RDS)の開発を行います。リレーショナルデータベースに関する知見を高め、クラウド基盤との連携を通し、お客様のDXを支える高い信頼性を実現し、価値提供に繋げることがミッションとなります。
ソフトウェア開発エンジニア(Kubernetes基盤)
さくらインターネットにおいてKubernetesは複数のチームでサービスの基盤として活用されています。Kubernetesを活用し、クラウドに最適化されたアプリケーション実行基盤を作ることがミッションとなります。さくらのクラウドに加えてGPUサービスもその領域になります。
ソフトウェア開発エンジニア(クラウドSDK)
さくらのクラウドではusacloudやTerraform Providerといった公式ツールを提供しています。顧客がアプリケーションからさくらのクラウドの各サービスにアクセスするときに使用するSDK、ツールキットなどの開発とメンテナンス、利用促進をおこなうOSSの開発を行います。
ソフトウェア開発エンジニア(バックエンド)
APIやコントロールパネル、IaaSの基盤となる物理機器との連携を行うバックエンドシステムの開発、改善を行うのがバックエンドチームです。インフラ開発エンジニアや特定の領域の問題解決を行うエンジニア、SRE室と協力しながら新しい価値を創造し、お客様、社会のDXを支えることをミッションとしています。
取り組みについてもう少し詳しく聞きたいなど、カジュアル面談も対応できますのでご連絡をいただけると嬉しいです。
SRE室について
さいごにSRE室について。
さくらインターネット クラウド事業本部にてSRE室という組織を2022年7月からやっています。すでに立ち上げてから2年5ヶ月となります。ミッション、ビジョン、バリューや取り組んでいたことは山本さんのブログ記事でも紹介されています。
2年経ち、現在は開発組織がガバメントクラウドにむけた開発に集中しており、SRE室も機能の開発を担当しています。最近の業務としては
- ガバメントクラウドに向けた新規機能の開発
- モニタリングサービス(ログ、メトリクス、アラート、ダッシュボード)
- メッセージキュー
- さくらのクラウド ロードバランサ・VPCルータなど既存のサービス開発運用
- CI/CD環境、社内k8sの運用開発
- OSS(usacloud、Terraform)の開発
- チーム体制・開発支援
- チームビルディング
- CI/CD、IaC導入
- ソフトウェア開発エンジニア採用
- Tellus、高火力などの開発参加
このように広がり、当初のSREとして目指したものから大きく変わっています。この変化と成長をしてきた話と、開発のチャレンジを支え、仕組み化するSREをどのように実践していくのかを、来年1月のSRE Kaigiでお話しできればと考えています。
また、上記の業務のキーワードに興味を持った方がいましたらご連絡いただけると嬉しいです。カジュアル面談しましょう。よろしくお願いします。